土佐山地域

土佐山地域

オーベルジュ土佐山ができるまで

土佐山には、 おいしい食材を届けたい、美しい産品を届けたい、
という村人たちの想いから生まれる、自慢の特産がたくさんあります。

『助け合いという文化』門田景旭

2016 .11 .13

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オーベルジュ土佐山のある久万川地区には、地元農家が各自の農地を持ち寄り、共同で農機具を所有したり、農作業を行っている『久万川営農組合』があります。 今回は、蕎麦の収穫体験とともに、代表の門田景旭さんの元へお伺いしました。

——— 『久万川営農組合』はどのように始まったのですか?

門田 昔からね、この地域には「結(ゆい)* 」という制度があるんよ。日頃からお互いを気にかけている。 今日も特に声をかけてないけんど、来てくれてたりね。もともとの助け合いという文化からやね。

* 結(ゆい)とは、
主に小さな集落や自治単位における共同作業の制度。一人で行うには多大な費用と期間、そして労力が必要な作業を、集落の住民総出で助け合い、協力し合う相互扶助の精神で成り立っている。


損をするのが嫌なら、リーダーをするな。

——— 門田さんは、組合の代表ということですが、運営する上で大事にしていることは何でしょうか?

門田 やっぱり連絡やね。掲示板を作って作業の日程や内容をみんなに伝えたり。その後も大事やね。

——— あ、慰労会ですね!そこが実は一番のコミュニケーションですよね。

門田 自分が払ってでも、みんなに呑み食いはさせたい。腹一杯食わせたらね、みんな文句はあんまり言わんよ(笑)。まとめるのはね、お金を取るより自分で出した方がいい。リーダーしおったらね、儲けやせんき損はするけんど、 そういう気持ちでやらんと。息子にも言うちゃる。損をして嫌なら、リーダーをするなと。

——— 門田さんのリーダーとしての力量が伝わってきますね。 素晴らしいです。組合の中で、今抱えている課題はありますか?

門田 人手が足りんかな。地元住民はほとんど街で勤めよるもんね。農作業する人が少ないがよ。「早う会社辞め」って僕が言うてる(笑)。でも定年になったらみんな辞めて戻ってくるから、それまでは今居る人でがんばってる。

——— 定年退職後に帰るところがあるのは大きいですよね。受け入れの体制があるということですものね。

 

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(久万川営農組合の畑作業)

——— 組合の運営や畑作業でお忙しい日々とは思いますが、 暮らしのなかで、幸せを感じる瞬間はどんな時でしょうか?

門田 家族みんなで賑やかに過ごす時間かな。 孫が4人おる。うちは10人家族やき。

——— 10人!? すごいですね。何世代で暮らしているのですか?

門田 4世代*(笑)。

* 息子さんの門田章広さんは、土佐山で『もんちゃんいちご』を生産しています。記事はこちら


——— 素晴らしいですね。先ほど90歳のお父さまにもお会いしましたが、元気いっぱいで、驚きました!3世代でも一緒に暮らしている家庭が少ない中、4世代みんなで日々過ごしていけるのは、子どもたちにとっても多くの学びがありますね。

 

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(毎年元旦に撮っている、久万川地区の集合写真。)

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(左: 『復活のお茶』50年前の茶園を再開し、自然栽培でつくり、天日干しして煎った番茶。右: 『あんたの そばで 粉ができた』遊び心のあるユニークな商品名のそば粉。ともに久万川営農組合が生産し、中川直売所「とんとんのお店」にて販売中。)

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そしてこの日は、門田さんをはじめ久万川営農組合のみなさんと、蕎麦の収穫体験を開催しました。種蒔き後70日ほどで収穫ができ、1年に夏・秋と2回栽培しているそうです。

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山の上にある久万川営農組合の畑からは、ホテル全体を眺めることができ、この日はお天気にも恵まれ、うつくしい青空と素晴らしい景色が広がっていました。

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街に住む子どもたちにとっては、初めての蕎麦収穫体験。土に触れる時間をとても楽しんでいました。

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収穫した後は、茎を束ねて天日干しにします。

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十分に乾燥し脱穀した後は、製粉機にかけ、埃や土・殻を取り除き、実を粉にしていきます。

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体験後は、そば粉を熱湯でこねた「ごきねり(そばがき)」を、お出汁で美味しく頂きました。

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久万川営農組合と参加者のみなさま、おつかれさまでした!!

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< お話をうかがった人 >
門田 景旭(かどた かげあき)
1946年土佐山久万川地区生まれ。久万川営農組合代表。常にみんなのことを考え、地域のリーダーを担っている。4世代10人で賑やかな日々を送っている。

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